品質の高い牡蠣を作るために

一本松牡蠣の漁の様子

より良い牡蠣を作る為には、生産者の努力が必要不可欠

牡蠣を知り尽くした生産者の方が、ひとつひとつの工程をすべて丁寧に行っていることで、
身が詰まっていて安心して生食で食べられる「一本松牡蠣」が出来上がります。
それでは、その工程を余すことなくご案内致します。

  1. [夏~秋] 1番最初作業の種付けから手を加えます[夏~秋] 1番最初作業の種付けから手を加えます。
    ホタテの殻に牡蠣の種を付着させたもの(種苗)を、手作業で縄に等間隔に付けていきます。

    この時、ホタテの殻に付着する牡蠣の赤ちゃんの量を適度な数まで、人の手で調整してあげることが最大のポイントです。
    種付けの様子

    牡蠣の赤ちゃんが…
    多すぎる→栄養分の取り合いになり、殻も身も成長しにくい
    少なすぎる→牡蠣同士の競争が激しくなり、これもまた成長しにくい

    適度な数まで人の手で調整してあげる

    種付けの様子
    縄に等間隔に付けていく。
    この作業も手作業で行っています。
  2. [秋口] 牡蠣に十分な栄養を与えられるように熱水処理を行う[秋口] 牡蠣に十分な栄養を与えられるように熱水処理を行う。

    牡蠣がある程度大きくなる秋口には、牡蠣の殻の周りにムール貝・ホヤ・フジツボなど、様々な生物が付着しています。
    これらの生物は、牡蠣と同様に、海水中のプランクトンをエサにしている為、そのままにしておくと牡蠣の栄養分を奪ってしまい、牡蠣が成長しにくくなります。

    その為、牡蠣のついたロープを一旦上げて、船の上で約60~70度のお湯に浸けて、これらの生物を死滅させる作業を行います。
    これを熱水処理(温水処理)といい、牡蠣に十分な栄養を与えられるように考えられた、漁師の工夫です。

    牡蠣が十分な栄養を与えられるように考えられた漁師の工夫
  3. 収穫できるまで成長した牡蠣の身入りの見極め収穫できるまで成長した牡蠣の身入りの見極め

    長いロープに取り付けられた牡蠣を引き揚げ、出荷準備を行います。

    この時、牡蠣のエサとなるプランクトンが海上表面に多い為、先に身入りが良くなるのは上半分の場合が多いといいます。
    その為、身入りのよくなった牡蠣のみ出荷準備を行い、下半分は塊になった牡蠣をバラバラにしてからカゴに入れ、再び海に戻し成長を待ちます。

    これはとっても手間と時間がかかる作業の為、漁師の中でも行っている人は少ないです。

    陸前高田広田湾産の一本松牡蠣の水揚げ作業 陸前高田広田湾産の一本松牡蠣の水揚げ作業
  4. 水揚げされた牡蠣同士をひとつひとつ手作業でばらしていく水揚げされた牡蠣同士をひとつひとつ手作業でばらしていく

    水揚げされたばかりの牡蠣は、牡蠣同士の殻が、成長の過程でくっついています。
    かたまりになった牡蠣が、どのようにくっ付き合っているかを見て、ナタで繋ぎ目をたたいて、ひとつひとつ手作業で牡蠣をばらしていきます。

    陸前高田広田湾産の一本松牡蠣の水揚げ作業 陸前高田広田湾産の一本松牡蠣の水揚げ作業
  5. 水揚げされた牡蠣同士をひとつひとつ手作業でばらしていく水揚げされた牡蠣同士をひとつひとつ手作業でばらしていく

    牡蠣の殻についた汚れや付着生物をナタで叩いて落としたり、専用の器具を使って丁寧に削り、きれいにしていきます。
    量りを使い、重さや牡蠣の状態を見ながら選別していきます。
    その後、選別した牡蠣を海水の高圧洗浄機で洗います。

    陸前高田広田湾産の一本松牡蠣の選別作業 陸前高田広田湾産の一本松牡蠣の洗浄作業
  6. 滅菌海水につけ込み牡蠣の浄化をします滅菌海水につけ込み牡蠣の浄化をします

    殺菌装置を通して滅菌した海水で概ね48時間つけます。
    これは、牡蠣の体内に含まれる雑菌などを排出させる工程で、生牡蠣の出荷には必須の工程になります。

    陸前高田広田湾産の一本松牡蠣の洗浄作業 陸前高田広田湾産の一本松牡蠣の選別作業
  7. [出荷] 牡蠣を選定し、丁寧に梱包をします[出荷] 牡蠣を選定し、丁寧に梱包をします

    出荷当日には、牡蠣を更に精選し、丁寧に箱詰めしていきます。
    新鮮で美味しい生牡蠣を、皆様の食卓まで最短翌日にお届けします。※配送先地域によって異なります。

    陸前高田広田湾産の一本松牡蠣の出荷作業 陸前高田広田湾産の一本松牡蠣の出荷作業